メーカー保証の期間とは|一般保証3年6万km・特別保証5年10万kmの対象と中古車での使い方

メーカー保証とは、自動車メーカーが新車に付ける保証で、材料や製造上の不具合を決められた期間内なら無料で修理する約束です。国産の乗用車では、ほとんどの部品を対象にする「一般保証」が新車登録から3年間(その間でも走行6万kmまで)、エンジンやブレーキなど重要な部品を対象にする「特別保証」が5年間(その間でも10万kmまで)という型が共通で、トヨタ、日産、ホンダの公式資料で同じ数字を確かめられます。期間と距離はどちらか早い方で終わり、点検をしていない車や、消耗部品、事故の修理は対象外です。中古車でもこの期間が残っていれば、ディーラーで手続きをすると残りを使えます。この記事では、一般保証と特別保証の期間と対象、保証が受けられない場合、中古車で残りのメーカー保証を使う条件、保証が切れた後の選択肢を順に説明します。

この記事で確認した一次情報

メーカー保証(新車保証)とは

メーカー保証とは、自動車メーカーが新車の買い主に対して、出荷時に組み付けた部品の材料上または製造上の不具合を、保証書の期間と条件の範囲で無料修理すると約束するものです。トヨタの保証書(No.T111 自家用乗用車、2026年1月30日)はこの内容を「保証修理」と呼び、部品の交換か補修で行うと書いています。保証はいくつかの区分に分かれていて、トヨタは一般保証、特別保証、特定保証、ボデーの塗装・錆保証の4つ、日産は一般保証、特別保証、錆保証、リチウムイオンバッテリー容量保証の4つを挙げています。保証を受けるには、トヨタの場合はトヨタ販売店かトヨタ認定サービス工場に車を持ち込み、メンテナンスノート(保証登録書を含む)を見せる必要があります。メーカー保証は新車販売の時点で販売店が保証登録書に名前や登録番号を書き込むことで有効になり、保証書に書かれた人に対して効力を持ちます。

メーカー保証の期間(一般保証3年6万km・特別保証5年10万km)

国産メーカーの新車保証の期間は、一般保証が新車登録から3年間で走行6万kmまで、特別保証が5年間で走行10万kmまでというのが共通の型です。トヨタの保証書は一般保証を「新車登録日から3年間、ただしその期間内でも走行距離が60,000kmまで」、特別保証を「新車登録日から5年間、ただしその期間内でも走行距離が100,000kmまで」と定めています。日産のカタログも一般保証3年間・60,000km、特別保証5年間・100,000kmで同じです。ホンダは公式の延長保証の案内で、メーカー保証を一般保証3年以内に6万km、特別保証5年以内に10万kmと書いています。いずれも期間と距離のどちらか早い方に達した時点で終わるので、年に3万km走る車なら一般保証は2年で切れます。レクサスは新車保証を5年間(走行10万kmまで)としていて、トヨタ、日産、ホンダの一般保証より2年長い設定です。

メーカー 一般保証 特別保証 その他の保証
トヨタ 新車登録から3年間・60,000kmまで 5年間・100,000kmまで 特定保証(部品により設定)、ボデー塗装3年、穴あき錆5年(乗用車・バン・ワゴン)
日産 新車登録から3年間・60,000kmまで 5年間・100,000kmまで 錆保証(表面錆3年、穴あき錆5年)、日産リーフのリチウムイオンバッテリー容量保証8年間・160,000kmまで
ホンダ 3年以内・6万kmまで 5年以内・10万kmまで 延長保証「マモル」の案内に記載
レクサス 新車保証 5年間・10万kmまで レクサス認定中古車 CPOの案内に記載

表は各社公式の保証書、カタログ、案内ページの記載です(2026年10月24日確認)。マツダ、スバル、スズキ、ダイハツ、三菱は、この記事では公式の保証規定を確かめられなかったため載せていません。同じメーカーでも商用車や架装部分は期間が違い、トヨタはTECS車などの架装部位を3年間・60,000kmとしています。手元の車の期間は保証書で確認してください。

一般保証の対象部品と対象外の部品

一般保証は、メーカーが指定した対象外の部品と、特別保証や特定保証の部品を除いた、車のほぼすべての部品が対象です。トヨタの保証書は対象外として、タイヤ、12Vバッテリー、ダンプ機構、トヨタの出荷後に他の者が付けた部品、消耗部品、油脂類を挙げています。消耗部品の例は、エアクリーナーエレメント、オイルフィルター、Vベルト、スパークプラグ(白金とイリジウムを除く)、ブレーキパッド、ワイパーゴム、ヒューズ、電子キーの電池などです。油脂類はエンジンオイル、ブレーキフルード、冷却水、クーラーガスなどで、使えば減るものは保証の対象になりません。エアコンが効かない、パワーウインドウが動かない、カーナビ(純正)が映らないといった故障は一般保証の範囲になることが多く、新車登録から3年を過ぎると保証が切れて有料修理に変わります。

特別保証の対象部品(エンジン、ブレーキ、ハイブリッド機構など)

特別保証は、走る、曲がる、止まるといった重要な機能を果たす部品のうち、メーカーが指定した部品だけを5年間・10万kmまで保証します。トヨタの保証書が挙げる特別保証の機構は、エンジン機構、動力伝達機構、ステアリング機構、前後アクスル機構、ブレーキ機構、排出ガス浄化機構、電子制御機構、乗員保護装置、ハイブリッド機構、プラグインハイブリッド機構の10種類です。ホンダの中古車保証の部品表でも、特別保証部品としてシリンダヘッドやクランクシャフト、トルクコンバーター、触媒コンバータ、シートベルト、SRS、ハイブリッド車専用装置が並んでいます。機構の名前が書いてあっても、その中のどの部品が対象かはメーカーの指定によるので、修理の前に販売店で保証の対象かを確かめてもらうのが確実です。ハイブリッド車の駆動用電池の扱いはハイブリッドのバッテリー保証で詳しく説明しています。

メーカー保証が受けられない場合(保証しない事項)

メーカー保証の期間内でも、使い方や整備の状態によっては保証修理を受けられません。トヨタの保証書は「保証しない事項」として、取扱書どおりの使い方や法令の定期点検、指定の部品交換をしていない場合、通常の使用による摩耗や経年変化、飛び石や塩害などの外部要因、地震や台風などの天災と火災、事故、トヨタ以外の者による改造や補修、純正以外の消耗部品や油脂類の使用、サーキット走行や過積載などを挙げています。ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車の駆動用電池の容量低下も保証しない事項です。保証修理以外の費用、たとえばレンタカー代や宿泊代、休業補償、販売店やトヨタ認定サービス工場以外での修理費用も負担しないと書かれています。日産も、日頃の点検整備をしていないと保証修理を受けられないことがあると注記しています。

  1. 1. 定期点検の記録を残す

    12ヶ月点検や車検の記録をメンテナンスノートや点検記録簿に残します。トヨタは記録の保持をお客様が守る事項に挙げています。

  2. 2. 不具合に気づいたら早めに販売店へ

    通常の注意で見つけて対処できたのに放置して広がった不具合は保証されません。

  3. 3. 修理はメーカーの販売店か指定工場で

    それ以外の工場で直した費用は保証の対象外です。修理の前に保証で直せるかを確かめます。

中古車で残りのメーカー保証を使う条件(保証継承)

中古車でも、新車登録からの期間と走行距離がメーカー保証の範囲に残っていれば、保証継承の手続きをすると残りの期間を使えます。メーカー保証は保証書に書かれた最初の持ち主に対する約束で、トヨタの保証書は車を譲って使用者でなくなった時点で効力を失うと定めています。そのうえで、保証期間内なら次の3つを満たした場合に限り、新しい持ち主への「二次保証」を認めています。新しい持ち主がメンテナンスノート(保証登録書を含む)を持っていること、トヨタ販売店で必要な点検(有料)を受けて二次保証の手続きをすること、車が一度も日本国外へ持ち出されていないことです。メンテナンスノートがないと二次保証は断られるため、車を売る側はノートを車とセットで渡す必要があります。たとえば新車登録から4年で走行5万kmの車なら、一般保証は切れていても、特別保証の残り1年を手続きで引き継げます。

自動車公正取引協議会の中古車施行規則は、「保証なし」と表示する車で新車保証の継承に定期点検整備の費用がかかる場合は、その旨を表示するよう定めています。手続きの流れと費用の考え方は中古車の保証継承とはで扱っています。整備工場が保証会社の保証修理を受ける仕組みは整備工場が保証修理を受けるにはで説明しています。

メーカー保証が切れた後の保証(延長保証と中古車保証)

メーカー保証が切れた後の故障に備える方法は、新車のうちに入る延長保証と、中古車の購入時に入る中古車保証の2つです。ホンダの延長保証「マモル」乗用車新車コースは、メーカー保証が終わった時点から初度登録日から5年後まで保証を続け、加入は初度登録から6ヵ月以内、料金は排気量により10,000円から23,500円(税込)です。保証会社の商品では、オークネット保証の新車延長保証がメーカー保証を最大7年まで延ばし、買得典の延長保証は5年、7年、9年のプランを用意しています。中古車で買うなら、保証会社の中古車保証を購入時に付けます。買得典は「メーカー保証適用期間(一般保証・特別保証)内については、メーカー保証を優先します」と書いていて、残りのメーカー保証と組み合わせて使う前提です。どちらも加入できる時期が限られるので、メーカー保証が切れる前に決めておくのが安全です。

保証期間の考え方は中古車保証の期間はどれくらい、言葉の違いはワランティとはをご覧ください。

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メーカー保証が切れた年式の在庫にも保証を付けて販売したい中古車販売店や整備工場のご相談を受け付けています。販売台数や扱う車種、自社工場の有無をお聞きしたうえで、買得典、スーパーロング保証、オークネット保証、プレミアの故障保証、EGS保証の加盟条件の違いをご説明します。

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メーカー保証の期間に関するよくある質問

メーカー保証の期間はいつから数えますか?
新車登録日からです。トヨタと日産の保証書やカタログは、一般保証を新車登録から3年間、特別保証を5年間と書いています。登録しない構内車などは、トヨタでは新車納車日から数えます。中古車でも起点は最初の新車登録日なので、車検証の初度登録年月で残りを計算できます。
3年たっていなくても6万kmを超えたら一般保証は終わりますか?
終わります。メーカー保証は期間と走行距離のどちらか早い方で終了します。トヨタの保証書も「その期間内でも走行距離が60,000kmまで」と定めています。特別保証は5年以内でも10万kmを超えた時点で終わります。
一般保証と特別保証は何が違いますか?
対象の部品と期間が違います。一般保証は対象外の部品を除くほぼすべての部品を3年間・6万kmまで、特別保証はエンジンやブレーキ、ステアリング、ハイブリッド機構など重要な機能を果たすメーカー指定の部品を5年間・10万kmまで保証します。
中古車を買ったらメーカー保証は自動で引き継がれますか?
自動では引き継がれません。トヨタの保証書は、車を譲って使用者でなくなった時点で保証の効力がなくなると定めています。残りを使うには、メンテナンスノートを持ってディーラーで点検(有料)を受け、二次保証(保証継承)の手続きをする必要があります。
メーカー保証の期間中に別の整備工場で修理したらどうなりますか?
その修理費用は保証の対象外です。トヨタの保証書は、トヨタ販売店とトヨタ認定サービス工場以外での修理費用を負担しないと書いています。メーカー以外の者による補修や改造が原因の不具合も保証されません。保証期間内の不具合は、まずディーラーに相談してください。

参考にした一次情報

この記事は次の一次情報をもとに作成しています(2026年10月24日確認)。保証の期間と対象は車種や登録時期で異なる場合があり、手元の保証書の記載が優先します。

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